XRS :
蛍光X線分光計
GRS :
ガンマ線分光計
MI :
マルチバンドイメージャ
SP :
スペクトルプロファイラ
TC :
地形カメラ
LRS :
月レーダサウンダー
LALT :
レーザ高度計
LMAG :
月磁場観測装置
CPS :
粒子線計測器
PACE :
プラズマ観測装置
RS :
電波科学
UPI :
プラズマイメージャ
RSAT :
リレー衛星中継器
VRAD :
衛星電波源
HDTV :
高精細映像取得システム
本内容は2009年9月17日付で米科学雑誌「Geophysical Research Letters」に掲載された論文「Distribution of the subsurface reflectors of the western nearside maria observed from Kaguya with Lunar Radar Sounder」に関するものです。
月レーダサウンダー(LRS)は月の表側の海において、地下数百mの深さにほぼ水平に広がる反射面を検出しました。LRSによって反射面が検出された領域を左の図(月の表側の西半分の地形図)に黒枠で示しています。また、左図中に白線で示された線に沿った観測データが右図になります。 (a)が嵐の大洋、(b)が雨の海における観測データで、いずれの測線でも複数枚の反射面が明瞭に浮かび上がっています。これらの反射面の正体は、かつて月の表面で蓄積したレゴリスと呼ばれる密度の低い塵の層であると推測されています。
今回の解析で検出された反射面がレゴリス層ではないかという仮定を支持する事実として、検出された反射面の大部分が、表面年代が35億年前後の地域に分布していることが挙げられます。レーダサウンダーによる観測では、これまでに確認された電波の最大透過深度は数百mであり、かつ、一定以上の厚さの層でないと検出できない(*1)という特性があることと、レゴリスが月面で蓄積する速度は常に一定ではなく、35億年前以前は非常に速かったとされていることとの二点を踏まえると、古い地域の浅い所でレゴリス層が比較的厚かったため、それらが検出されたと考えられます。
(*1)参考までに、アポロ17号のサウンダー(ALSE)の場合は、層の厚さが2m程度ないと検出できないとされています。
当該のデータ処理は、LRS観測機器チームが実施しました。